トレモロ奏法・アルペジオ奏法

トレモロ奏法とアルペジオ奏法

フラメンコギターのアルペジオとトレモロはクラシックギターから取り入れた奏法である。しかしクラシックのアルペジオ、トレモロと同じではない。どちらもフラメンコ流に進化している。

つまり、フラメンコのトレモロ、アルペジオは、クラシックとは違うのです

フラメンコのアルペジオは親指をアポヤンドでバチッと決めてi-m-a、a-m-i、i-m-a-m-i等を通常、アルアイレで弾く。リズムに乗って素早く指を動かす練習をして下さい。
トレモロは親指をバチッと決めて、i-a-m-iと同一弦を四回弾くのが基本だが、より複雑なバリエーションもある。どちらも親指はアポヤンドで弾いた後、移動の必要がない限りは5弦や4弦で止めたままで弾いている。リカルド、サビーカス、パコ・デ・ルシアの三人を聞き比べるとシンプルな奏法だが個性の違いがよくわかる。

トレモロ練習法(指の動きは、必要最小限度です。)

トレモロの練習は、2弦でやる。1弦で練習しても、あまり効果はない。1弦で練習すると親指以外の三指の動きが大きくても弾けるが、そのままで2,3弦を弾くと下の弦に触ってしまうからである。指の動きは、必要最小限度です。力を抜くことも忘れないでください。これはトレモロだけではないのです。トレモロ以外の奏法にも言えることです。一音づつ”ゆっくり確実に”2弦を弾けば、すぐ習得できる。手を動かさず。指の動きのみで音を出すのです。これは、クラシック・フラメンコ共通の”コツ”ですが、親指は全く別だと言うことを忘れないで下さい。クラシックではP.A.M.Iの4連音ですが、フラメンコはテンポが遅いのでP.I.A.M.Iの5連音が一般的です。スラーを伴うケースがありますが、ゆっくり弾いて練習すれば、すぐ習得できます。

②--a-m-i---a-m-i---a-m-i---a-m-i---a-m-i----a-m-i---a-m-i--
②--i-a-m-i---i-a-m-i---i-a-m-i---i-a-m-i---i-a-m-i---i-a-m-i
これを繰り返して、慣れればPを加えてください。力を入れないよう心がけてください。

右手を鏡に写して、よく見てください。そしてトレモロを弾くパコ・デ・ルシアの右手と比べてください。違いが分れば、すぐ修正です。尚、参考にするのは一流のギタリストに限定してください。サビーカス、パコ・ペーニャ、トマティートなど手のサイズがすこし違うだけで皆、同じ動きをしていることが、動画をよく見ればわかります。

トレモロ練習法のひとつとして、2弦を(A,M,I)3本の指で同時に弾いてみることをお勧めします。何度か同時に弾いて感じをつかんで、一本ずつ、タイミングを少しずらして弾くという方法です。アルペジオもP-I-M-A4本指で同時に和音を弾いてから、P-I-M-A、P-A-M-Iという具合に分散して弾いてみてください。

フラメンコギターのトレモロは5連音だが、これはフラメンコはテンポがおそいからである。「アルハンブラの思い出」に比べるとソレア、ファルーカ、リブレ(タランタ、グラナイーナスなど)は、かなり遅い。聞き比べればすぐ理解できるはずだ。

色々書いていますが、難しい奏法ではないので練習量の問題でしょう。”禁じられた遊び”はアルペジオ、”アルハンブラの思い出”はトレモロ、クラシックギターの人気曲二曲が、こんな簡単な奏法で弾けるのです。尚、クラシックギターのトレモロ奏法・アルペジオ奏法はフラメンコギターと違って”P指はアルアイレ”で控え目に弾いている事が多い。

フラメンコギターとクラシックギターのトレモロは上記の通り、違っていますが、難易度の差はないと思います。要は練習です。

禁じられた遊びの弾き方アルハンブラの思い出の弾き方

人差指、中指、薬指は弦と直角です。

鏡に右手を写して下さい。人差指、中指、薬指の三指が弦と直角になっていますか、これはフラメンコギター、クラシックギター等指弾きの基本です。基本が出来ていないのでは何も出来ない事を理解していない人が上達することはありえないと言っておきます。基本に忠実な人だけが上達します。アルペジオやトレモロだけのことではないのです。

リズムに乗ること

アルペジオやトレモロは必ずリズムを取りながら練習することが大切です。メトロノームは不要です。現代人はいくらでも音楽を聴くことが出来ます。音楽を聴くときは必ず体でリズムを取ってください。リズムを体に吸収することが、上達の早道なのです。

トレモロを聞くならこれです。

ギターの練習は全て聞くことから始まります。トレモロを聞くならパコ・デ・ルシアのアルバム「二筋の川」に収められているタランタ「FUENTE Y CAUDEL」。 この曲のトレモロは秀逸である。サビーカスのファルーカに登場するトレモロも聞きやすい演奏だ。クラシックギターの方は言うまでも無く「アルハンブラの思い出」でしょう。

トレモロの雑音

長い爪でトレモロを弾くと”ピシピシ”という雑音が発生することがある。振動している弦に爪が当たるからである。これは練習を継続して上達すれば解決するかもしれないが、簡単な方法としては爪だけで弾くのではなく、弦が皮膚に少し接触するように弾けば解決可能である。

厳しいようですが

アルペジオやトレモロが何故出来ないのでしょうか。”練習せずに習得する方法は、ありません。P,I,M,AとかP,A,M,Iを一万回くらい繰返してから「トレモロは難しい」とか「アルペジオは難しい」と言って下さい。一万回とは、一日100回×100日という具合にです。どんなに簡単な奏法でも練習せずに習得できる筈が無いのです。フラメンコギター、クラシックギター共通の問題です。厳しいようですが当たり前のことです。

一万回と言うのは、あくまでも”たとえ”です。なにしろ数えた事が無いので。多分一万回は甘い数字でしょう。トレモロやアルぺジオを使って演奏できるギタリストなら、もっと多い回数弾いているはずです。ただ誰も数えた事は無いでしょう。

薬指が問題では?

トレモロ奏法・アルペジオ奏法は、薬指が他の指と同じ程度に動かなければ上手く弾けません。薬指は日常生活でも、独立して使うことは稀です。そのため”弱くて鈍い”指なのです。従ってギターを弾く為には特別な練習が必要となります。薬指を使う音階練習やアルペジオをしっかり練習してください。尚、ギターを使わない薬指強化法は「ギターの練習・上達法」を見て下さい。


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